【実際にやってみた 会計ソフトやよい】不動産賃貸業等で開業したら確定申告!
読者の中には,不動産投資を始めたけれど,確定申告のやり方や会計ソフトの使い方がわからないという方はいるのではないでしょうか.
不動産賃貸業はやっていないけど,せどりや転売,株式投資等で開業,確定申告する必要がある人もいると思います.
今回は会計ソフトやよいによる確定申告書作成方法の備忘録を紹介します.
確定申告書記入のための計算
会計ソフトやよいのインストールの前に,準備として計算しました.
不動産購入時の仲介手数料は建物価格と共に減価償却する
2月11日,以下のサイトで仲介手数料は建物の価格と共に減価償却することを学びました.
https://www.re-guide.jp/article/fpkitano_32.html
建物減価償却費の計算準備
2月11日,建物の減価償却費を計算するための建物価格を算出しました.
楽待のhttps://www.rakumachi.jp/news/practical/221937と言うページを参考に,不動産登記権利情報の中にある登記完了証の課税価格を使って計算しました.
今回の売買価格は550万円,仲介手数料(税込)は247,500円であり,登記完了証に記載の不動産価格は次のようになっていました.
土地……2,878,000円
建物……898,000円
建物価格=(5,500,000 円+247,500円)×((898,000 円)/(898,000 円+2,878,000 円))=1,366,858 円
会計ソフトやよい インストール
2月11日,会計ソフトやよい(セルフプラン 1年間無料)を申し込みました.
やよいの青色申告を起動すると,「やよいの青色申告 オンラインへのご登録ありがとうございます。」と表示され,確定申告は初めてか問われるので,初めてであると記入します.
初期設定画面が表示され,事業種類を「一般」と「不動産」の両方を選びました.
「やよいの青色申告オンライン」のホームが出現します.
「青色申告かんたん開設」を読みます.
次にかんたん取引入力→科目を建物→取引手段を現金(個人用)→金額1,366,858 円→登録→償却方法と耐用年数入力→「固定資産」→資産の名称「〜戸建」→面積→取得日→定額法→耐用年数(築約40年,木造22年×20 %=約4年のため4年と記入)→本年中償却期間(12月取得のため1ヶ月)→事業割合100 %→不動産事業用途100 %→登録
各種費用計上
各種費用計上を理解するには,簿記の知識が必要です.簿記初級の勉強をお勧めします.
↓簿記初級に合格した時の記事です.
火災・地震保険の費用計上
2月13日,やよいの青色申告オンラインについて「かんたん取引入力」→「支出」→「不動産 損害保険料」→取引日記入→「取引手段」を普通預金(個人用)→「摘要」を〜戸建 火災保険料2020年分→取引先(保険会社名)→「金額」は12月分のみのため,(火災保険料)/(10年×12ヶ月)=1519.75円 端数を切り上げて1,520円とし,登録しました.
地震保険も同様に記述し,登録しました.(コピー機能を利用しました.)
消費税の免税事業者なので税込経理方式とし,税込で金額を打ち込みました.
https://twitter.com/takotsubo7/status/1360476109217796096
また,一括で払った分は「長期前払費用」を固定資産(投資その他の資産)のところに追加して登録しました.
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13157551098
https://6kn.net/2018/03/maebarai-hiyou.html
やよいの青色申告オンラインを起動→「設定メニュー」→「科目の設定」→「固定資産」→「投資その他の資産」と進み,「科目を追加」をクリック後,「長期前払費用」を追加しました.
司法書士報酬(所有権移転登記,持分移転登記,日当など)の費用計上
2月13日,司法書士報酬(所有権移転登記,持分移転登記,日当など)の費用計上方法が分からなかったので調べていたら,司法書士報酬は必要経費(個人事業主の場合)になることがわかりました.
https://不動産税金.jp/kounyuu_kousokouka/
やよいの青色申告オンラインについて「かんたん取引入力」→「支出」→「不動産 支払報酬」→取引日記入→「取引手段」を普通預金(個人用)→「摘要」を〜戸建 取得時 司法書士報酬→取引先(司法書士法人名)→「金額」を記入し,登録しました.
不動産売買契約書用 印紙代計上
2月13日,不動産売買契約書用の印紙代計上方法が分からなかったため調べた結果,印紙代は購入してすぐ使った場合は「租税公課」を使用することがわかりました.
やよいの青色申告オンラインについて「かんたん取引入力」→「支出」→「[不]租税公課」→取引日記入→「取引手段」を普通預金(個人用)→「摘要」を〜戸建 不動産売買契約書用 印紙代→「金額」を記入し,登録しました.
「固定資産税・都市計画税・管理費等精算書」の費用計上
2月13日,「固定資産税・都市計画税・管理費等精算書」の計上方法が分からなかったので調べていたら,土地・建物それぞれに対応する金額に按分したうえで取得価額に算入することを学びました.
https://yanusy.com/archives/1445
そのため,登録した建物価格を変更する必要があります.
建物価格=(5,500,000 円+247,500円+8,104円(清算金))×((898,000 円)/(898,000 円+2,878,000 円))=1,368,785 円
上記の数字をやよいの青色申告オンラインの固定資産に入力し直しました.
火災・地震保険の費用計上の見直し
2月14日,火災・地震保険の費用計上方法の見直しを行いました.
「長期前払費用」について
やよいの青色申告オンラインについて「仕訳の入力」→以前作成した「〜戸建 火災保険料10年分」を選択し「編集」→「[借方勘定科目」を「長期前払費用」,「借方金額」を182,370円とする→「貸方勘定科目」を「普通預金」,補助科目を「個人用」,「貸方金額」を182,370円とする→「摘要」を〜戸建 火災保険料10年分→登録しました.
(借方)長期前払費用 182,370円(貸方)普通預金 個人用 182,370円 (摘要)戸建 火災保険料10年分
同じように,地震保険の「長期前払費用」も計上しました.
(借方)長期前払費用 54,590円(貸方)普通預金 個人用 54,590円 (摘要)戸建 地震保険料5年分
今年度分の火災保険料を計上
やよいの青色申告オンラインについて「仕訳の入力」→以前作成した「〜戸建 火災保険料2020年分,[不]損害保険料」を選択し「編集」→「[借方勘定科目」を「[不]損害保険料」,「借方金額」を1,520円とする→「貸方勘定科目」を「長期前払費用」,「貸方金額」を1,520円とする→「摘要」を〜戸建 火災保険料2020年分→「取引先」に保険会社名を記載→登録しました.
(借方)[不]損害保険料 1,520円(貸方)長期前払費用 1,520円 (摘要)〜戸建 火災保険料2020年分
今年度分の地震保険料を計上
上記と同じように,地震保険料も計上しました.
(借方)[不]損害保険料 455円(貸方)長期前払費用 455円 (摘要)〜戸建 地震保険料2020年分
確定申告書作成
2月16日,確定申告の書類を作りました.
私は最初は電子申告(e-Tax)を利用しようと思いましたが,途中で面倒に思い,税務署に直接確定申告書を持参しました.
STEP1
↑やよいの青色申告オンラインのホームから「確定申告」選択,STEP1「減価償却費の計算」を選択します.
↑保有物件が登録されているのを確認します.
STEP2-1
↑「STEP2-1の青色申告決算書(不動産取得用)の作成」を選択し,基本情報を記入していきます.
↑保有物件の家賃収入や棟数を記述します.私の場合,収入は発生していないので,収入欄は空欄です.
↑保有物件の水道光熱費を記入します.私の物件は12月に購入し,2021年1月に費用が請求されたため,空欄としました.
↑司法書士報酬,支払先名,支払先の住所について,領収書を参考に記入しました.
↑従業員数を記入します.私の場合,0人でした.
↑消費税については記述することはありませんでしたので,次へ進みました.
↑最終確認して次へいきます.
↑不動産所得用青色申告決算書が完成しました.
STEP2-2
↑STEP2-2「青色申告決算書(一般用)の作成」を選択します.
↑氏名などの基本情報を入力します.
↑売上・仕入について記述します.私の場合,売上はなく仕入れもしていないため空白になっています.
↑水道光熱費を記入します.私の場合,事業で使った水道光熱費はありませんでした.
↑その他経費はありませんでした.
↑従業員はいないので「いいえ」を選びました.
↑消費税の申告はありませんでした.
↑最終確認を実施します.
↑完了しました.青色申告決算書(一般用)のダウンロードが可能になります.
STEP3
↑「STEP3 確定申告書の作成」を選択します.
↑基本情報を入力します.
↑源泉徴収額に間違いがないため,「はい」を選択して保存して次へ行きます.
↑受け取っている所得を選択していきます.
↑所得の選択が終わったら「保存して次へ」を選択,OKを選択します.
↑源泉徴収票を参考に収入金額を記入します.「収入金額」の欄には源泉徴収票の「支払金額」に記入されている数字を記入しました.その後,「うち源泉徴収税額」にチェックを入れ,源泉徴収票の「源泉聴取税額」の欄に記入されている金額を記入しました.
↑証券会社のマイページ(ログイン後のページ)から「特定口座年間取引報告書」を参考に各種空欄を埋めていきます.
↓書き方は以下の記事を参考にしてください.
↑入力結果を確認します.
↑繰越があるかどうか回答します.
↑控除について選択していきます.
↑源泉徴収票を参考に社会保険料控除について記入します.源泉徴収票に「社会保険料等の金額」という項目がありますので,支払保険料の欄に記入します.生命保険料控除についても,源泉徴収票の「生命保険料の控除額」の数字を,生命保険料控除額の欄に記入します.
↑ふるさと納税について,市町村から送付された領収証等を参考に寄付金の合計や住所,寄付先の名称を記入します.
↑所得税を確認します.
↑該当する税額控除を入力します.
↑納税額を確認します.
↑延納等について記入します.
↑会社に事業が知られると困る方は,「自分で納付」を選びます.
↑納税額を確認します.
↑所得税確定申告書をダウンロードします.
確定申告書提出
2月22日,確定申告書を税務署に提出してきました.提出した書類は以下です.
①所得税及び復興特別所得税の確定申告書B
②所得税及び復興特別所得税の確定申告書(分離課税用)
③所得の内訳書
④株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書
⑤所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表
⑥所得税及び復興特別所得税の確定申告書B(控)
⑦所得税及び復興特別所得税の確定申告書(分離課税用)(控)
⑧所得税青色申告決算書(一般用)
⑨所得税青色申告決算書(一般用)(控)
⑩所得税青色申告決算書(不動産所得用)
11.所得税青色申告決算書(不動産所得用)(控)
12.2020年分源泉徴収票
上記とは別にふるさと納税寄付金領収書やユニセフへの支援金領収書を持参しましたが,提出の必要はないみたいでした.
下記の書類は税務署総務課の受付印が押印されてすぐに返却されました.
⑥所得税及び復興特別所得税の確定申告書B(控)
⑦所得税及び復興特別所得税の確定申告書(分離課税用)(控)
⑨所得税青色申告決算書(一般用)(控)
⑩所得税青色申告決算書(不動産所得用)
11.所得税青色申告決算書(不動産所得用)(控)
確定申告書提出は約5〜10分程度で終わりました.
還付金振り込み
還付金は4月6日にゆうちょ銀行の口座に振り込まれました.
今回の備忘録が誰かの役に立つことができれば幸いです.
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