【実際の話】社内でやりたい仕事を訴え続けた結果,希望の部署に異動になった話(配属ガチャ)




やりたい仕事を訴え続けた結果

皆さんの中には,希望通りの部署に配属されなくて暗くなっている新社会人・若手社員はいるのではないでしょうか.

今回は私が約5年かけて希望の業務に就けた時のお話をブログにまとめました.

希望通りの部署に配属された時の経緯

学生時代

私は学生の頃,企業の研究所に配属されたいと思っていました.

研究所で働き,成果を出して社内外で活躍したいと考えていました.

就職活動の際,面接では研究職を希望しました.

面接では自分のぶれない芯が必要だと就職活動用の本にありましたので,大学時代の研究成果と私の研究への姿勢を説明し,さらにその企業の事業と自分の研究内容が合致することを説明しました.

しかし,内定後に知らされた配属先は研究所ではありませんでした.

私は3年程度会社に在籍すれば異動の機会があるのではないかと思い,配属先の部署で取り敢えず頑張ろうと思いました.

入社後1年目

異動の機会はあるのか聞いてみる

入社後,社会人としてのマナーや会社の事業に関する研修を1か月間受講しました.

その後,新入社員と配属先の課長・部長との顔合わせが行われました.

その際,私は異動することはできるのか部長に聞きました.部長は,異動は無く,長くこの部署で働いてほしいと答えました.悲しくなりました.

異動を試みる

社会人1年目では,社内のサークル等に参加し,人脈を拡げていきました.

その際,研究開発を行う部署の課長と知り合いました.私の経験が活かせる内容の研究を行っている部署でした.

私は,その部署へ異動したいと思い,行動しました.しかし,所属している部署の部長(当時)に阻止されました.

課長との面談機会を作る

社会人1年目の3月に課長に時間を作ってもらい,面談を行ってもらいました.

他部署に異動したいとお願いしましたが,会社側は受け入れませんでした.

会社は個人のやりたいことを叶える場ではないと感じました.

入社2,3年目

2年目になると,先輩方からの風当たりは強くなりました.

「1年目じゃないんだから,自主的に動け.」「なんでそんな事もできないんだ.」と先輩方から言われるようになります.

「勝手に希望していない部署に配属しておきながら何言っているんだ.希望していない仕事を自主的に行うわけないだろ」

と内心思っていました(社会人失格のような感想かもしれません).

しかし,私は辞めませんでした.部署には弱みがありました.

部署の弱み

人手不足

配属された部署では配属ミスマッチのせいか辞めていく若手(6年目以内)が多かったです.

裁量制が適用され,残業を毎月100時間行なっても約40時間分しか支払われませんでした.定年退職の人は引き止められて継続雇用,若手は既に転職先の会社が決まっているので引き止められない状況が続いていました.

会社の利益のほとんど(90 %以上)を生み出す部署

所属していた部署は会社の大黒柱でした.会社にとって非常に重要な部署であり,若手が退職していくと事業継続が困難な状態になります.

業務独占資格が必要

私の部署では業務独占資格が必要な部署であり,最低でも3年従事しなければ資格は取得できません.有資格者が部署に一定数所属していないと,法律的に事業が行えない仕組みになっています.有資格者や資格保有条件を満たしている3年目以降の社員は貴重な存在です.

上記の弱みのため,人手不足に常に悩まされており,安易に従業員を辞めさせることはできないため,やる気がない私でも嫌味を言われながら雇用してもらえることができたのです.

雇用されている間に,資金を作ったり,転職活動に挑戦していました.なんとか再び研究できる環境を手に入れたいと思っていました.

入社2年目も課長に時間を作ってもらい,面談を行ってもらいました.会社にはプロ野球のFAのような制度があり,6年目以降は他部署と合意できれば異動できる権利がありましたので,6年目には異動しているか,転職すると課長に伝えました.

入社4年目

入社4年目に転機が訪れます.

部長面談の機会が与えられたのです.

部署では若手の大量退職が続き,危機感を持った部長が入社10年目以内の若手全員と面談を行なったのでした.

私は以下のことを部長に伝えました.

・研究者になりたかったこと.
・6年目までには転職もしくは異動を考えていること.
・ミスマッチのために,多くの社員が配属時点で将来転職する可能性を秘めていること.

特に研究者になりたいという意見は初耳のようでした.

部長面談の4ヶ月後の冬,私は部長と課長に呼ばれました.来年度の仕事についての打ち合わせだろうと思っていたのですが,異動に関する話でした.

来年度,開発・新規事業創出を目的にした部署を設立するので,やってみないかとのことでした.「喜んで!」と私は即答しました.研究開発をできないまま一生を無駄にするのではないかと思っていたのですが,良い方向に流れが変わったと思いました.

 

入社5年目

入社5年目,開発・新規事業創出に従事しました.

新しい上司との面談

新しい上司との面談で,なんでこの部署に来たのか聞かれました.この時答えた回答が次年度の働き方に影響したと思います.

「私は研究所に配属希望を出していましたが,関係ない部署に配属されました.昨年度までの上司に,研究者になりたかったことを伝えたところ,今回の異動の機会を与えられました.」と回答しました.

新しい部署の上司にも自分が何を考えているのか,伝えるようにしたのでした.

新しい部署での仕事

仕事では,客先に出向いてどんな技術に興味があるのかヒヤリングを行い,開発部門と関わりながら仕事をしました.ヒヤリングで得られた需要情報を開発部門へ積極的に流すようにしました.

活動内容を役員に報告し,評価は良かったように思います.

転機

1年間新規事業開発に精力的に取り組んだのですが,部署は解体されることになりました.

新規事業創出を行う部署が社内にたくさんできたため,統廃合することにしたのでした.

上司とのリモート面談が組まれ,今後の配属先が伝えられることになりました.私はドキドキしました.再び前の部署に戻されるのではないかと.

しかし,配属先は希望に近い部署になりました.新規事業創出・製品設計開発を行う部署に配属されことになりました.上司が私の性格を考え,開発部門へ推薦してくれたのでした.非常に嬉しかったです.

「異動について配慮していただきありがとうございます.やりたいことができるようになって非常に嬉しいです.会社いや人類社会の役に立つ開発をしていきます.」と今後の抱負を上司に報告しました.

新しい上司との面談

2021年3月,私は2021年4月から上司になる課長・部長と面談を行う機会を得ました.

部長は「ざっくばらんな話をしよう!」と言っていたのですが,私の姿勢は違いました.私は大学院時代の著作物を印刷して持参していきました.

部長は部署の説明を行ったあと,自分の昔話を40分程度行いました.

面談は1時間の予定だったので,これでは自分の考えを伝えられないと思い,私は痺れを切らして,部長の話中に手元にあった著作物に手を伸ばしました.その瞬間部長の話が一旦止まった(私の動作が部長の話を遮る形になってしまいました)ので,来年度からやりたいこと,大学時代の研究が自社の抱えている製品の問題を解決できること,博士課程に進んでその問題を解決する研究をしたいことを伝えました.

部長の反応は非常に良いものでした.私の会社のある製品には問題があり,長年解決できない状態が続いていました.そのため,毎年のように事故が起こり,毎年のように社長が客先に謝罪している状態なのでした.

部長は管理職が集まる会議で私の研究について取り上げ,博士課程進学の許可を会社から取ってきてくれました.

こんなにも人生が好転していくとは思いませんでした.自分の考えは周囲に伝えることが重要であることを再認識しました.

入社6年目

現在私は入社6年目となります.開発事業に着手を始めましたし,大学での研究も許可を得ています.周囲には研究開発に前向きな社員が集い,毎日が楽しく感じます.

思っていることは上司や周りの人に周知しよう!

入社直後は希望していない部署に配属され暗い気持ちになっていましたが,

自分の思っていることを伝えることで,希望の業務に就くことができました.

新社会人や若手社会人の方には,希望していない部署に配属されて,毎日頑張っている人がいると思います.

そのような人は,ダメ元でも自分の希望を周囲に伝えてみることをお勧めします.もしかしたら環境が変わるかもしれません.

 

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